一般社団法人 日本アタッチメント育児協会

産後のママケアに始まり、今ではベビマ教室を開催
産婦人科で活躍するリラクゼーションセラピスト 三宅昌子さん

和歌山県にある医療法人マイクリニックさんに併設のスタジオでベビーマッサージ教室を開催されている、三宅昌子さんに、活動についてお話を伺いました。

アタッチメント・ベビーマッサージインストラクター養成講座を受講いただいた経緯を教えてください。

最初は、大人の方のボディケアを中心として仕事をしていましたが、お会いする方の中には、なかなか人には、相談できないようなことをお話される方が多く、内容は、一人ひとり違いましたが、共通して言えるのは、心理面だなと思いました。

心理面の問題なら、小さいうちに働きかけることで、もしかしたら、大人になった時に もっと楽に生きていけるんじゃないかなという考えにたどり着きました。 その方法の1つとして、赤ちゃんやお母さんのマッサージができる資格を探しました。

当初は、自分で施術することが目的で探しましたが、医療的なことも入り難しかったので、それなら、ママが赤ちゃんにするベビーマッサージをということで、他の団体でベビーマッサージインストラクターの資格を取得しました。

教室を運営していくのには、その資格で十分だったかもしれませんが、何か物足りなさを感じながら活動を続けていたので、途中でその協会を退会しました。

ですが、教室でお伝えしていくのに納得のいかない私は、何度か病院での教室を辞めようと申出たのですが、毎回続けていくという結論に至りました。そのような状況の中で、これは、もう一度自分の原点に戻って学び直したいという気持ちになりました。

その原点が「アタッチメント」であるという気づきを経て、今年の1月に日本アタッチメント育児協会のアタッチメント・ベビーマッサージ講座の受講を決めました。

アタッチメント・ベビーマッサージの講座を受講してみた感想をお聞かせください。

自分の中で一番中心にしたいことがアタッチメントなのだという気づきをいただきました。 そしてアタッチメントはやはり、理論に基づいていると思いました。また、周りの方が、私がこんなところにいてもいいのかというくらい、専門的な知識を使ってお仕事をされている方が参加されていたので、ここなら間違いないなと思いました。

アタッチメント・ベビーマッサージに続き、アタッチメント・食育講座も受講されていますが、その経緯を教えてください。

周りの方から、給食が苦手とか、アトピーの子ども達の話もよく聞くことがあり、それって、どうしてだろうと常々思っていました。

私は、嫁ぎ先が農家で、お米や野菜には恵まれて、食卓に並ぶのが普通の感覚でしたが、当たり前ではないのではと思うようになりました。

せっかく農家が身近になったので、その視点から何か伝えられたらいいかなとの思いで、野菜のことについて学べるセミナーに参加しました。

野菜の専門知識や旬など、農家の視点では良かったのですが、今までやってきたベビーマッサージやリラクゼーションケアとは少し遠いかなと感じました。

そんな時、日本アタッチメント育児協会のベビーマッサージ講座をきっかけにアタッチメント食育の講座があるのが分かり、やはり、軸にアタッチメントがあったので、もしかしたら、今までやってきたことが総合的につながるのではと感じ、ベビマに続き連続で、受講しました。

アタッチメント・食育の講座を受講してみた感想をお聞かせください。

実際に、受講してみると、この講座も、専門的な歯医者さんだったり、助産師さんだったりが多く参加されていました。

私が子育てをしていた当時は、食育について、分かっている、分かっていないかというより、経験や情報を提供してくれるところが、あるかないかも、分からずに子育てが終わってしまっていました。

今のお母さんも、ある程度基本的なことは、皆さん、分かっていると思いますが、もう一歩、何か私にお伝えできることがあるのではと感じました。

次に三宅さんがされているベビーマッサージ教室の活動について教えてください。

産婦人科併設のスタジオでベビマ教室を開催

和歌山県にある、医療法人マイクリニックに併設されているスタジオで、ベビマ教室を月に1回、開催しています。

教室では、私は、補助的な役割に徹し、あくまで、お母さんや子どもが主体であり、お母さん同士が、情報交換を気軽に出来るようなスタイルで行なっています。

病院でベビマ教室開催するようになったきっかけを教えてください。

私は、普段の活動以外の場所でベビーマッサージを必要とする人がいると感じた時に、 きっかけがあれば、種まきをすることを心がけています。「私はこんな活動をしています!」とお会いした方に伝えするようにしています。

ベビーマッサージについても、当初は、リラクゼーションセラピストとして、産後のケアをさせていただいていた病院で、お母さんへの施術の際に、ベビーマッサージのチラシだけでも配らせてください。とお願いしたことがきっかけです。

当時、その病院では、助産師の方がインファントマッサージをされていたようでしたが、 「せっかくだから、三宅さんいかがですか」という感じで始めさせてもらうことになりました。

どんな内容で教室運営をされていらっしゃいますか

講座でせっかくアタッチメントについても勉強させていただいたので、お母さん同士、コミュニケーションをとっていただくために、以前は、全体でしていた、自己紹介を今は、ペアでしていただいています。その時に、お互いを褒め合っていただいたりもしています。
その他に、お母さん同士のハンドマッサージを取り入れるなど、教室の雰囲気をまろやかにしながら、ベビーマッサージに入っています。

また、食育講座で学んだことを活かして、ベビマプラスαとして、食育をお伝えしています。ベビマが終わった後や自己紹介の時間を使って、お子さんの機嫌なども見ながら、離乳食についてなど、食育についても、みんなでシェアする時間を設けています。
(場合によっては、個々にお話させていただくこともあります。)

そこでは、実際に私が今までいろんな方に関わってきた中での、離乳食の話や、アタッチメント・食育講座で学んだ、この時期にはこういう状態(発達段階)だからこうだよというお話、その他に先生に教えてもらった知識など、ちょっとしたことをお伝えしています。

三宅さんのベビマ教室の概要

■参加者について
今までは、病院で出産もしていたので、出産された方を優先でご案内していましたが 4月以降は、セミオープンシステムという形で出産はしていないので、他院さんを受診されている方も含め、いろいろな方が参加していただけるようになりました。

■参加人数
10組定員で行なっており、月によりますが、暖かい時期ですと、10組満員になることもあります。参加される方は、その時にもよりますが、新規の方とリピーターの方が半々くらいの割合です。

■参加費用
1500円(診察券をお持ちの方1000円)

■告知方法
・病院のホームページ
・名刺
名刺には、LINEのQRコードを入れて、見たい方は見てくださいねという形で配っています。

今後は、個人のホームページなども考えています。

活動されている中で感じていることを教えてください

お母さんになるというのは出産されるまで、なんとなくイメージをしていると思いますが、 実際、立場が変わって24時間、365日、今までの生活とはガラッと違ってくると思います。 ご自身の育った環境もあり、受け入れがたいことも沢山あるかと思います。
ですので、今までの私の経験やつながってきた方々とシェアできた成功例などをさらっとお伝えさせていただいています。実践するかしないかは、ママ達の判断に委ねるという場にしたいなと考えています。 インストラクターというより、子どもとお母さんが主体の教室、そんな場づくりをしたいということを常に意識しています。きっとお母さんたちもそれを、望んでいるのだと思っています。

今後の展望を教えてください。

パパ向けの教室の開催、そして妊婦さんへ食育を伝えていきたい

ベビーマッサージ教室は、今は、お母さんが主体で、来ていただいていますが、赤ちゃんが生まれてくるというのは、お母さん一人の力では難しく、パパの存在も大事だと思うので、パパ向けの教室もしていきたいです。

また、食育に関しては、食育講座を受講した際に、先生から、「せっかく農家でお米をつくっているのだから、離乳食用に10倍粥を作るとか、そういうのもやったらいいんじゃない!?」と、アドバイスをいただき、そんな教室もできたらと考えています。

その他に、病院では妊婦さんに対して、マタニティヨガもされているので、もし可能なら、そこでも食育についてお伝えできたらと思っています。

病院のスタジオでは、その他にも、産前産後のビクスや、リトミック教室なども開催をしており、現在は、その先生達とも交流をさせていただきながら、どういう形でやっていった方がお母さん達にも集まっていただけるのかというお話もしながら、活動していますので、今後、どんな形で活動が広がっていくのか、楽しみです。

三宅さんのベビーマッサージ教室はこちらから
http://myclinic.or.jp/baby.html

三宅 昌子さん (和歌山県)
リラクゼーションセラピスト
アタッチメント・ベビーマッサージインストラクター
アタッチメント・食育インストラクター